法務省保護局のツイッターに【薬物依存症シンポジウム@京都】が投稿されました。
京都市保護司会連合会主催のシンポジウム「薬物依存症の回復は人間関係の回復から 薬物依存症は病気です」が開催され,専門病院の医師,ダルクの代表者とともに,地元の保護司がパネリストとして登壇し,取組を紹介しました。
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京都市保護司会連絡協議会特別シンポジウム
薬物依存症の回復は人間関係の回復から
「薬物依存症は病気です」
京都市保護司会連絡協議会主催の特別シンポジウムが平成31年3月13日京都市北区、大谷大学講堂で開催されました。(公益社団法人京遊連社会福祉基金助成事業)
当日は、京都市教育長 在田正秀先生より来賓のご挨拶をいただいた後、講演会が始まりました。
洛南病院 川畑俊貴副院長、三重ダルク代表 市川岳仁先生、左京区保護司会 上野修理事の順番で薬物依存症についてそれぞれのお立場からの講演があり、その後パネルディスカッションを行なった。
コーディネーターは京都市保護司会連絡協議会 澤井早和乃会長
洛南病院 川畑俊貴副院長からのお話:
・物質依存症(アルコール依存症・薬物依存症等)と行為依存症(ギャンブル依存症・ネットゲーム依存症・買い物依存症)は同じ。依存症とはドーパミンを安易にえる行為が癖になったもの。(覚醒剤・アルコール・ギャンブル・ネット・買い物)
・覚醒剤依存症も適切な治療を行うとの治癒率は60%と高くなる
三重ダルク市川岳仁先生からのお話;
・アルコール、薬物、ギャンブル、窃盗がやめられなくなった人たちがダルクにはこられます。ハマってしまったことは何であれ支援をする場合、あまり大きな違いがないので、それぞれを分けて考えていません。なぜならば、取り戻すべきは過去ではなく、これからの人生だと思うから。
・彼らが苦しんでいることは、薬物問題ではなく、もっと前からその原因がある。
薬物依存者の多くが、過去に虐待を受けている。自分が生まれ育った家庭や、地域の中で暴力などの被害に遭っています。
例えば、女性の薬物依存者の二人に一人が過去に性被害にあっています。 暴力や性被害を受けたそのストレスを軽減しようとして、その苦痛を紛らわすお酒や薬物が、生きるために欠かせないものになっているように見えます。だからやめても解決しない。やめればしんどくて仕方がない。外部から見るとお酒や薬物に対するコントロールを失っているように見えているようですが、当の本人はコントロールなど失ってなどなくて、むしろ必死にお酒や薬物の力を借りて自分をコントロールしようとしているように見えます。
ですから、誰がどのように薬害を述べても止めようとしないのです。
彼らにとって、お酒や薬物をやめることがゴールではなくて、そこからがスタートになります。
・自己肯定感が低いため、人に褒めてもらいたいという気持ちが強く、無理をしてでも頑張ってしまい、 耐えきれなくなって、爆発するケースがある。その為に我慢をして耐えきれなくなる前に 仕事を辞める方法を指導したり離職を薦める事も必要。
・愚痴ることも大切。一方的に駄目な人間として決めつけられない環境が必要。
・「薬物依存症は病気である」そして病気には治療が必要であるということを啓発する映像を制作した経緯を説明。
ターゲット:薬物依存者、依存者の家族、友人、地域の人
目的:このビデオを見る、薬物依存者や、家族、友人、地域の人たちが、 薬物依存症は病気であり、そして、病気には治療が必要であることを 理解することによって、地域内での薬物依存者に対するイメージが変わり、 治療を受ける環境が整い、薬物依存者が病院で治療を受けるケースが増え、 結果的に薬物の再犯を防止することにつなげていきたいと考えていることを発表。
このビデオメッセージを、来場者が地域に持ち帰り、様々な場面で活用していただくように協力を要請。
・小学校での薬物乱用防止出前授業、国連アジア極東犯罪防止研修所で開催された国際会議で、英語に翻訳されたビデオの発表などについても報告。
※DVDに封入されている〜薬物乱用防止啓発活動DVDのご案内〜には、このDVDの放映は、
保護司会・ミニ集会・各種団体との研修会・学校やPTA・小中学校への出前授業・薬物乱用者とその家族、引受人、関係者等多くの場面での活用をと記されている。
当初計画段階では200人程度で別会場を考えていたが、更に多くの方々に来ていただきたいということで会場を大谷大学に変更。講演会には平日のお昼にも関わらず、遠くは舞鶴市よりの参加者もあり来場者は508名であった。2時間40分にも及ぶ長い講演会に最後まで多くの方々が熱心に聞き入ってくださり、質疑応答では絶え間なく多くの方々からの質問があり、薬物事犯に対しての関心の高さをうかがわせた。
主催:京都市保護司会連絡協議会
共催:京都府更生保護女性連盟 京都府薬物乱用防止指導員協議会
協力:京都府健康福祉部薬務課 京都市保健福祉局医療衛生 推進室 医務衛生課
左京区保護司会 京都BBS連盟
後援:京都市 京都市教育委員会 京都府教育委員会 京都市PTA連絡協議会
京都市少年補導委員会 京都少年鑑別所 京都保護観察所
左京区保護司会は、京都市保護司会連絡協議会、万殿慎二事務局長を交えたシンポジウム運営準備委員会を事前に数回開催、会場設営、受付、誘導、などについて打ち合わせを重ねた。
当日は、左京区保護司会風間会長、鞍谷副会長はもとより、
各行政区の会長様、京都府更生保護女性連盟、京都府薬務課、
大谷大学を紹介いただいた、元大谷大学教授岩渕信明先生
会場設営担当:堀内寛昭左京区保護司会総務部会長
受付、資材担当:村上ますみ左京区保護司会副会長
誘導責任者:橋本周現研修部会長、外部誘導責任者:佐伯知彦協力組織部会長
京の社明くん・写真撮影:川見善孝理事らを始め、多くの先生方の協力をいただいた。
最後になりましたが、
公益社団法人京遊連社会福祉基金からシンポジウム開催に関して助成金をいただきましたことに対し深くお礼申し上げます。
写真:川見善孝(左京区保護司会理事)・久保優佳(左京区保護司会理事)
文責:上野修(左京区保護司会理事・犯罪予防部会長)
日時:2019年3月8日(金)午前9時30分~
場所:京都刑務所
講師:犯罪更生保護団体 ルミナ 代表 中江 美則氏
演題:《深まる苦しみ ひろがる傷口》
昨年、左京区保護司会北部地区の社会を明るくする運動ミニ集会でも講演いただいた中江氏が、この度初めて刑務所にて講話をされるということで、保護司として受刑者の方々の後ろに座り講話を聞かせていただきながら講話開催の様子を見学させていただきました。(中江氏についてはホームページ内「北部地区」にも載っています)
この日、講話に参加した受刑者は858人。静かな会場では中江氏の亀岡での交通事件で亡くなった娘さんとそのお腹の中にいたお孫さんへの思いと悲しみが語られました。時々声を詰まらせ、話が止まりそうになりながらも、その事件の犯罪は決して許されることではないと声が大きくなる場面もありました。これまでは犯罪を憎むということを前面に出して講演されてきましたが、今回は「犯罪更生保護団体」としての話しも含まれていて、目の前の受刑者の方々に何度も犯罪が憎いからこそ絶対に繰り返してほしくないと話されました。
マスコミも取材にこられていて、その日の出来事として夕刻に一部放映がありました。
また特集番組でも後日放映されることが決まっています。
犯罪更生保護団体 ルミナ
https://lumina.jimdosite.com
日時:2019年 3月13日(水)午後13:30〜16:00
会場:京都市北区大谷大学講堂
薬物依存症の回復は人間関係の回復から
「薬物依存症は病気です」
保護司はボランティアとして、違法薬物に限らず心ならずも罪をおかしてしまった人の立ち直りに寄り添い 社会に復帰するためのサポートを行なっています。
私たちは、薬物依存症の回復は人間関係の回復から「薬物依存症は病気です」 のビデオや特別シンポジウムを通して、薬物依存症について学び、薬物の再犯をやめたいと思っている人、自分は何回も大切な人 との約束を破ってしまうダメな人間、と自分に呆れかえっている薬物依存者に対して、罪を償うことは当然ですが、病気だから やめられないのは当たり前。あなたはダメ人間ではない!病院へ行って治療を受けようというポジティブな考え方へと導くことが できればと願います。
人間関係の回復なしに薬物依存症からの回復は難しい。
ご興味がある方は是非とも会場にお越しください。
左京区保護司会理事上野修はパネリストの一人として登壇し、昨年9月東京での 国連アジア極東犯罪防止研修所で 聴講させていただいた内容を含めた 発表をさせていただきます。
詳しくは上記をチラシをクリックしてご覧ください。
シンポジウム当日は、左京区保護司会が制作し、京都市保護司会連絡協議会用に
再編集したビデオが会場で放映され、テロップ朗読のナレーションが入る予定です。
お詫びして訂正させていただきます。
下記の特別シンポジウム告知チラシで、ご講演およびパネリストをお願いしております
京都府立洛南病院 副院長 川畑俊貴(かわばたとしたか)先生のお名前が間違っていました。
お詫びして訂正させていただきます。
ここに掲載していますチラシは修正させていただきました。
2月 6 日 明徳小学校 薬物乱用防止の出前授業6年生3クラス約100人に対し出前授業をさせていただきました。保護司、京都府薬務課副課長を加えた 11名が参加し、下記3回の授業を実施しました。
9:45~10:30 6年2組
10:50~11:35 6年1組
11:40~12:25 6年3組
当日は京都府薬務課からお借りした薬物の見本サンプルを持って行きました。
左京区保護司、椹木先生に「薬の正しい使い方、役に立たない薬物の話の授業をしていただき、その後、生徒にパワーポイントで学習をした内容について発表してもらった。
事前打ち合わせで、担任の先生と授業内容についての話し合い、青少年の薬物被害が友達や仲間から誘われて使用するケースが多いという警察の発表を受け、出前授業では薬物をすすめられた時の断り方を学ぶロールプレイを導入することを決定。友達や先輩から誘われるというロールプレイを通して、薬物に近づかない、使わないためにすべての生徒に対しきっぱりと声を出して断る練習をした。
初めに、保護司二人が前に出て、誘う役、断る役を演じた。全生徒、保護司を6グループに分け断る言葉を考えてもらい、保護司が薬物を誘う役を演じ、すべての生徒が声を出して断るロールプレイを行なった。最後に全生徒から今回の授業で学んだことを発表してもらった。
薬物乱用防止出前授業が10年ほど前から日本のすべての小学校中学校で実施されているが薬物事犯の推移ついて下の3つを読みあげ、生徒の意見を聞いた。
・薬物の犯罪が減った
・以前と変わらない
・薬物の犯罪が増えている
結果:以外にも「薬物の犯罪が増えている」と答えた生徒が圧倒的であった。(90%以上)
最後に、「薬物依存症は病気です」の2分ビデオをPTAのお母さん方と一緒に見てもらい薬物に手を出すことは犯罪ではあるが、依存症になっても病院へ行って治療をすれば生活はできる。
これからの長い人生で、いろんなことが起こると思うが、どんなことが起ころうとも自暴自棄にならず、もう手遅れと諦めずに、信頼するひとに相談してください。自分を大切にしてください。ということを伝えて授業を締めくくった。
文責:上野修 犯罪予防部会長
写真:川見善孝 犯罪予防部会理事、他
1 月 22日 岩倉北小学校 薬物乱用防止出前授業
岩北小学校多目的室:3講時・4講時 10:50 ~12:25 左京区保護司、京都府薬務課副課長を加えた13名が参加し6年生2クラス49人に対し、薬物乱用防止の出前授業を行った。
それまで左京区保護司会が区内の小学校で薬物乱用防止啓発授業を実施したことはなかったが、元小学校校長であった、保護司の岩渕先生、椹木先生のご紹介で実現した。
当日は京都府薬務課からお借りした薬物の見本サンプルを持って行きました。
左京区保護司、椹木稔先生に「薬の正しい使い方、役に立たない薬物の話をパワーポイント」を使った授業をしていただき、その後生徒にパワーポイントで学習をした内容について発表してもらった。
事前打ち合わせで、担任の先生と授業内容についての話し合い、青少年の薬物被害が友達や仲間から誘われて使用するケースが多いという警察の発表を受け、授業の中で薬物をすすめられた時の断り方を学ぶロールプレイを導入することを決めた。
友達や先輩から誘われるというロールプレイを通して、薬物に近づかない、使わないためにすべての生徒に対しきっぱりと声を出して断る練習をした。
初めに、保護司二人が前に出て、誘う役、断る役を演じた。全生徒、保護司を4グループに分け断る言葉を考えてもらい、保護司が薬物を誘う役を演じ、すべての生徒が声を出して断るロールプレイを行なった。最後に全生徒から今回の授業で学んだことを発表してもらった。
薬物乱用防止出前授業が10年ほど前から日本のすべての小学校中学校で実施されているが薬物事犯の推移ついて下の3つを読みあげ、生徒の意見を聞いた。
・薬物の犯罪が減った
・以前と変わらない
・薬物の犯罪が増えている
結果:以外にも「薬物の犯罪が増えている」と答えた生徒が圧倒的であった。(90%以上)
理由を聞いてみると、テレビなどで報道されているから・・・と答えた生徒がいた。
最後に、「薬物依存症は病気です」の2分ビデオをPTAのお母さん方と一緒に見てもらい薬物に手を出すことは犯罪ではあるが、依存症になっても病院へ行って治療をすれば生活はできる。
これからの長い人生で、いろんなことが起こると思うが、どんなことが起ころうとも自暴自棄にならず、もう手遅れと諦めずに、信頼するひとに相談してください。自分を大切にしてください。ということを伝えて授業を締めくくった。
少し難しい内容かと思ったが、最後まで集中してビデオを見てくれたのが印象的だった。
文責・写真:上野修 犯罪予防部会長
左京区保護司会新年研修会は、1月17日(木)AM10時から京都ホテルオークラで開催いたしました。 演題は「今、少年鑑別所から見えること」と題し京都少年鑑別所 渡邉 悟 所長に講演して頂きました。 内容はプロジェクターを使って、少年鑑別所の「概要」を大変分かりやすく説明され、続いて「地域援助について」「最近の非行少年の特徴~薬物非行を含めて~」 の順にグラフ等を使って詳しく解説されました。レジメの最後には[薬物非行を防止するためには]に4項目がありその中の一節を紹介しますと 「薬物非行は犯罪であると同時に、治療が必要な病気であるとの認識を持つ」など、私たちが知りたいと思う事を1時間30分に渡り熱心に教えて頂きました。 左京区保護司会が特に力を入れて啓発活動をしている「薬物依存症は病気です」の活動にも大いに役立ちました。 参加者は40名で左京区保護司会の約8割の出席でした。
文責:橋本周現 研修部会長
写真:久保優佳、他