法務省提唱“第72回社会を明るくする運動” 養正・養徳学区ミニ集会実施報告

日  時  令和4年7月23日(土)19時~20時30分
場  所  養徳小学校 ふれあいサロン室
参加人数  33名 但し、保護司4名(鞍谷、国本、柴田、木村)含む。
内  容  講演テーマ 「少年法改正について」
講        師     京都少年鑑別所所長 井上 和則 先生(法務技官)
*講演後、質疑応答

最初に少年鑑別所が少年犯罪に対して担っている職責、即ち「非行要因の分析」と「処遇指針の提示」について説明があった。およそ3週間(観護措置期間)の間、家庭裁判所調査官と連携しながら心理・医療・行動などの面で鑑別を行い、最後「判定会議」にて「鑑別結果通知書」としてまとめられ、裁判官に提出。それをもとに審判が下されるという流れである。
その上で今回の少年法改正(令和3年5月成立、令和4年4月1日施行)によって少年の処遇がどのように変更されたのかお話をいただいた。成立から施行まで1年未満と短かったため、各現場ではかなりの混乱が生じたようである。また5年後に法の見直しがなされることになっている。
具体的には18・19歳の少年を「特定少年」と位置付けされ、18歳未満の少年と区別される。しかし、これまでと同様に保護すべき対象として全件家庭裁判所送致の原則は変わらない。但し、検察へ逆送となる事件の種類は増えた。また実名報道も原則不可(推知報道禁止)で、刑事事件として起訴された場合のみそれが解除される。
特定少年の保護処分内容は18歳未満の少年とは区別され、6ヵ月間の保護観察(1号)、2年間の保護観察(2号)、少年院送致(3号)である。さらに2号の不良措置として最大1年の少年院(第5種少年院という。全国に45施設)送致がある。この少年院では新たに作られた矯正プログラムを受けることになる。

結  果
当日は新型コロナウィルス感染拡大の最中(第7波)であったが、換気・マスクなど感染対策を徹底し3年ぶりに開催することができた。“3年”というブランクがありどうかと思われたが、30名を超える参加があり、社明運動を長年続けてきた結果として今もこの精神が地域に根付いていると思われた。

地域幹事:鞍谷秀郎、国本章子
文責:木村辰男

第72回「社会を明るくする運動」岩倉ミニ集会

左京区岩倉地区保護司会
左京北地区岩倉更生保護女性会 共催
第72回「社会を明るくする運動」岩倉ミニ集会

日時:令和4年7月14日(木)13時30分~15時00分
場所:  岩倉地域交流センター会議室
講師:京都少年鑑別所 統括専門官 木戸卓二 様(観護担当)
京都少年鑑別所 地域非行防止調整官  明星佳世子様(心理担当)
内容:
1.司会進行 椹木 稔先生  開会挨拶    天鷲忠勇先生

2.京都少年鑑別所の概要:
明星佳世子様から少年鑑別所についての紹介があった。
少年鑑別所とは、法務省の施設で各都道府県に置かれている。
家庭裁判所の決定により、専門家による調査等の必要な非行少年等が入所する。続いて具体的な業務についてお話しいただいた。
◎鑑別:医学、心理学、教育学、社会学などの専門的知識等に基づき、対象者の非行等に
影響した問題となる事情を解明し処遇方針を示す。
◎観護:鑑別以外のすべて、情操の保護に配慮し特性に応じた働きかけを行い健全育成に努める。
◎地域援助(法務少年支援センター)非行犯罪の防止に関して一般や関係機関団体の依頼に応じ様々な活動を行う。

3.近年の少年鑑別所の状況:木戸卓二様
事前に提出させていただいた質問に答えていただく研修会を実施。
質問:
・複数回に渡って補導され、少年鑑別所に収容される少年少女は、なぜ何度も非行行動を繰り返すのか。
・再犯者の傾向
・少年対応心掛けていることについて
・収容後の様子

4.感想
少年鑑別所に収容された少年少女は、なぜ何度も非行行動を繰り返すのか?京都少年鑑別所の先生より、非行行動の原因や親・友人・同級生・学校や地域などとの関わりについてお話しいただいたことを参考にして、今後対象者との面接の参考にしていきたいと思うものでした。
研修会終了後、3人の出席者から質問があり、それぞれの質問に対して丁寧に応答いただいた。
質疑応答含めて1時間20分

 

5.閉会挨拶:
伊佐三千子様(岩倉地区更生保護女性会会長)

研修会開催に際しまして、
参加者への消毒・検温・連絡先確認・マスク着用コロナ対策として細心の注意で臨みました。

参加者:自治連合会・社会福祉協議会・自主防災会・更生保護女性会・女性会
・少年補導委員会・民生委員・市会議員・保護司 参加者合計44名(保護司7名含)
参加保護司:天鷲忠勇、上野 修、岩渕信明、柴田敬子、
椹木 稔、加納正博、大西繁雄(順不同・敬称略)

地域幹事:天鷲忠勇
記録:加納正博 写真:上野 修
文責:大西繁雄 左京区保護司会理事

第72回 ”社会を明るくする運動” 修学院地区活動報告書

【 概 要 】第72回 “社会を明るくする運動” in 修学院中学校

中学校の昼食時の校内放送にて”社会を明るくする運動”を全生徒に知ってもらう。
これからの社会を担っていく中学生の皆さんに社明運動をしってもらい、
運動の一環である作文コンテストへの多くの参加を募りたい。

【 日 時 】 7月     8日(金)      12:40~12:55
7月11日(月)    12:40~12:55
【 内 容 】 保護司からの説明を放送部主体で進行していただく。
1日目:社会を明るくする運動と保護司活動について。
2日目:作文コンテストについて。(作文受賞者が自作文を朗読する)
【参加関係者】風間 随成  山中牧子    下垣内昭雄
【経 緯】
6月13日 :初回打合せ。子育て世代を対象としたミニ集会を実施してきたが
なかなか結果が出てきていない。中学生に直接話せることを検討してみ
てはどうか。修学院中学校に話をもていってみる。
6月14日:校長先生にアポイントをとり、翌日打合せの場を持つことが出来
た。
6月15日:修学院中学校にて打合せ。趣旨説明し校長先生の提案もあり、昼食
時の校内放送にて全校生徒に伝えることとした。
6月21日:当日の内容を打合せ。
6月23日:修学院中学校にて打合せ。当日の内容をもとに検討を行い、放送部
員主体の形で進めることとした。
7月 4日:修学院中学校にて打合せ。放送部員と当日の進行方法を確認した。
7月8日(金)、11日(月)  実施    ※ 詳細は別紙
7月12日 校長先生にお礼の電話。作文に関して下記の対応をされている。
①. 作文用原稿用紙を生徒に渡す。
②. 社会科担当の先生が取りまとめることにする。
③. 社明活動の概要を法務省ホームページより印刷して生徒に知らせる。

8月3日 反省会
【総 括】・修学院中学校の小泉校長先生の協力が大きかった。
校長先生からの提案もいただき、全校生徒へ伝えることが出来た。
・作文作成へ学校側が予想以上の取組体制をとって下さった。
・放送部の顧問先生と部員達の協力は大きな原動力となった。
・作文受賞者(青谷さん)が感情込めて朗読してくれたことは最高に良かった。
・来年も今回のような取組が出来るように、学校と話し合っていきたい。

【放送当日の進行内容】
1日目《7月8日(金)》

放送部      皆さん”社会を明るくする運動”をご存じですか。
これは、私達みんなが犯罪や非行の防止と立ち直りについて考え、
それぞれの立場で力をあわせて犯罪や非行のない地域社会を築こう
という法務省主唱の全国的な運動で、今年は第72回となります。
事件や犯罪は毎日のように起こっています。 取締りや厳しく罰する
ことは必要なことですが、重要なことは非行や犯罪を生み出さない家庭や
地域社会を作っていくことでしょう。
7月は”社会を明るくする運動”の強化月間です。
そこで、今日と来週月曜日の2回にわたってこの運動についてお送りします。
今日はこの運動に関わってられる保護司の方々に来ていただきました。
自己紹介をお願いします。

保護司・風間 自己紹介
保護司・下垣内 自己紹介
保護司・山中 自己紹介

放送部  それではいくつか質問させて頂きます。
まず、保護司とはどのようなものなのでしょうか。

保護司・風間  少年の非行や罪を犯した大人の立ち直りを、地域で支える民間の
ボランティアです。特に”社会を明るくする運動”は、犯罪や非行の
ない明るい社会を皆で考え、作っていこうという運動です。何が
できるか、一緒に考えてみよう。

放送部  保護司さんから私達中学生に伝えたいことは何でしょうか。

保護司・下垣内 集団で行動する時に自分の意図することなくその場の流れにのって
しまい、事件・犯罪に加担することになってしまうことに注意を。
(事例を交えて注意を促した。)

放送部  保護司さんからみて修学院中学校をどのように感じますか。

保護司・山中  全ての修学院中学生が認知症サポーターになっていることが素晴ら
しいです。地域のみなさんの安心につながります。

放送部   ありがとうございます。保護司さん達が、修学院地域が犯罪や非行の無い
住みよいところとなるよう、”社会を明るくする運動”に力をいれられてる
のがわかりました。
今日は保護司活動について放送しました。
次回はこの運動の一環である作文コンテストについて放送します。
ご期待下さい。ありがとうございました。

【放送当日の進行内容】
2日目《7月11日(月)》

放送部 今日は”社会を明るくする運動”の2回目、作文コンテストについて放送します。
これはどの様なものなのかを説明していただきます。

保護司・風間  作文コンテストは皆さんのように将来の日本を背負う中学生に、日常の
家庭や学校生活で体験したことをもとに、犯罪や非行について感じたこと
を作文にして皆で考え、社会を明るくしていこうとする運動の一つです。

放送部 それでは第70回作文コンテストで1年生の時に京都市教育長賞・左京区長賞を受
賞された我が修学院中学校3年生の青谷菜々さんに作品を朗読していただきます

受賞者 (受賞作品「幸せのバトン」を朗読。) 朗読後、全員で拍手

放送部   ありがとうございます。
青谷さん、作文を書くきっかけと、受賞の感想はどうでしたか。

受賞者   日本では世界に比べて犯罪発生率が低いけれども、再犯者が多いのはなぜか。
思いだけでなく、行動をすることが大事だと思いました。

放送部      青谷さんに続いて受賞者が出ることが期待されます。
1年生の皆さん、どんどん作文して下さい。
2回にわたり”社会を明るくする運動”について放送しました。
最後に保護司さんからひと言お願いいたします。

保護司・風間  皆さんの作文は、左京区から京都府推進委員会、全国推進委員会へと送ら
れていきます。これまで皆さんの先輩方が多く受賞されてます。
ぜひご参加下さい。

保護司・下垣内  社会を明るくする運動は皆さんの身近にあります。修学院中学校の皆さん
で住んでいる地域を明るくして下さい。 作文、待ってます。

保護司・山中      青谷さんの作文の内容にふれ、素晴らしい行動に感動しました。
みなさんの日々の行動が社会を明るくすることにつながります。

放送部                 ありがとうございました。これで二日間にわたっておおくりした
“社会を明るくする運動”放送を終わります。

地域幹事・文責:下垣内昭雄

第72回「社会を明るくする運動」 4地域合同ミニ集会のご案内…

令和4年 第72回「社会を明るくする運動」 4地域合同ミニ集会のご案内です…

今回私たちは「ジェンダー」にスポットをあて、4地域合同でミニ講演会を開催いたします。当日はZOOMを介して、宮崎県よりご講演いただきます。

日 時  令和4年7月29日(金) 受付 18:30〜
開 会  19:00〜20:30
場 所  元新洞小学校1階 第2会議室

講 師  寺町 晋哉(てらまちしんや)氏
(宮崎公立大学准教授)
演 題  「身近に存在するジェンダー」

第72回「社会を明るくする運動」 北白川地域ミニ集会のご案内…

令和4年 第72回「社会を明るくする運動」 北白川地域ミニ集会のご案内です…

7月1日は「更生保護の日」です。
そして「社会を明るくする運動」の強調月間に入りました。
北白川地域における「社会を明るくする運動」は、昨年新任保護司になられた澤田清人先生(北白川小学校出身、北白川住)にご講演をお願いしました。
先生は、昭和59年(1984)に京都市立洛東中学校に赴任されて以降、弥栄中学校教諭・教頭、花山中学校校長、向島中学校校長、二条中学校校長を歴任されました。各学校において多くの子どもたちと地域を見てこられた多くのご経験をお聞かせいただきたい、という趣旨で企画しました。

この機会に、少年育成活動に携わる皆様、PTAの皆様にはぜひご参加いただきたく、多数のご来場をお待ち申し上げております。
堀内寛昭

日 時  令和4年8月7日(日) 受付 14:00〜
開 会  14:30〜16:30
場 所  北白川小学校ふれあいサロン

講 師  澤田 清人(さわだきよと)氏
(京都産業大学教職課程教育センター職員・保護司)
演 題  「学校は社会の縮図」
〜 “しんどさ” を抱えながらも子どもたちは頑張っている〜

左京区保護司会「交流の日」開催!

日 時: 令和4年6月15日(日)10:00~16:00
場 所: 元新洞小学校 3階 サポートセンター
参加者: 鞍谷秀郎会長、村上ますみ、堀内寛昭、橋本周現、中井京子、
中林五月、鈴木美智子、山中牧子、大西繁雄、久保優佳、
佐藤恭子、隠塚功、川見善孝(敬称略)計13名

早いもので、現在のサポートセンターに引越しをして1年となります。

企画調整保護司の駐在はもちろん、施設見学会や勉強会、役員会や部会の場所として使ってはいますが、会長から「現状のサポセンは事務作業が優先されている。より多くの保護司が集まり自由に意見交換できる日を設定したい」とお話があり、今回初めての試みとして、「交流の日」を開催しました。

日程が決まったところで、時間自由参加なので動きが読めませんが、お昼はホットプレートで「たこ焼き」、それともデリバリーで「pizza」、はたまた色々持ち寄り?など勝手に考えておりました。

そして、どれだけの保護司が顔を出してくれるのか…

まだまだコロナ禍と言うことで、入室時の消毒や、セルフ検温、会話時のマスク着用など対策を講じつつ、朝10時。
サポセンに着くと、やはり事務作業があります。どうしても持ち帰りで出来ない作業がいろいろ…

そうこうしている内にひとり増えふたり増え、あっちでこんな話、こっちでこんな話と賑やかになってきました。
あっという間にお昼です…今回はデリバリーで「pizza」を頼みまして、ピザパーティー。 それからお茶菓子、コーラ、コーヒーにデザートやら賑やかに…

1日かけて、各地域の社明ミニ集会や、朝のあいさつキャンペーンの打ち合わせをしていると、時間が経つのも早いもので、賑やかな第1回「交流の日」終了となりました。

今後も、月1回のペースで開催の予定とのことです。
事前告知が必要にはなりますが、テーマを決めると勉強会、自主研修にもなっていくのかと思いました。

最後に写真がないのは、「当日賑やか過ぎで、それどころではなかった」と言い訳をさせていただきます。

文責: 川見善孝

京都市立洛北中学校 薬物乱用防止出前授業(ビデオ版)

令和4年3月2日(水)午後2時15分~3時5分
ビデオを使った薬物乱用防止出前授業を実施しました。

京都市立洛北中学3年生に対して、オンラインでの薬物乱用防止出前授業を計画しておりましたが、コロナ禍や、学校内の通信環境の問題を考慮し、非接触で実施する為、事前に50分ビデオを制作することにしました。当日は9クラス240人の実施となりました。
授業中はビデオ制作関係者が廊下から授業の様子を見せていただきました。

制作したビデオは下記でご覧いただけます。(実質33分)

共催:
左京区保護司会  左京区薬物乱用防止指導員協議会  左京薬剤師会  左京区BBS会
左京北地区更生保護女性会

夜8時からのZOOM会議の様子

経緯:
出前授業の内容については、関係団体と二回のZOOM会議を開催し決定いたしました。

ロールプレイの原稿制作をBBS会様に依頼。薬剤師会様には薬についての授業20分間を依頼しました。
ビデオ全体のシナリオ、ロールプレイのシナリオが確定したので、左京区保護司会更生保護サポートセンターでビデオの録画を行ないました。
洛北中学校OBの方がボランティアスタッフとしてビデオ撮影編集に参加してくださいました。

サポートセンターでの撮影: 2月18日午後6時〜9時

ビデオのハイライトは下記です。

洛北中学校の3年生の先生方には、ビデオを軸に真剣に出前授業に取り組んでいただきました。実際に授業を拝見し、教頭先生、学年主任の先生からご意見やご提案をいいただくことができました。京都少年鑑別所研修会で勉強させていただいた内容を含めまして、これからの薬物乱用防止出前授業に活かしていきたいと思っております。

文責:
犯罪予防部会長    椹木 稔
左京区保護司会副会長 上野 修

 

 

中学校で薬物乱用防止啓発授業

12月16日、昨年に引き続き岡崎中学校3年生対象に、薬物乱用防止啓発授業をさせていただきました。

まずは登校時のあいさつ運動です。京の社明くんと一緒に「大麻・薬物 絶対あきまへん!」の啓発と共に「あいさつ運動」を行いました。

 

時間的には30分ですが、「おはよう」のあいさつに「おはようございます」「うわぁ、なんか居てる」「可愛い」・・・手を振りながら生徒たちは元気に登校していました。

お昼ごはんのあと、5時間目3年生の授業は「薬物乱用防止啓発授業」です。同時刻2年生は「救急救命講習」の授業を4教室で分散して行われていました。

さて、啓発授業の前半は、保護司でもある薬剤師の藤田先生が、専門的な薬の全般の話から3つの質問へ。そのあと薬物乱用の話になり、友人との体験談を交え「良い薬」が間違った使用方法で「薬物」となってしまう恐ろしさを、パワーポイントを使って解りやすく講義。

続いては、昨年好評だったシミュレーション劇です。前回は「先輩から誘われたとき」「オーディション関係者から誘われたとき」「友達から誘われたとき」と3つのケースで「断り方」を考えるだけでしたが、今回は「断り方」+「アドバイス」と2方向でのシミュレーションにしました。
「全員を巻き込む授業」「全員で考える授業」としたいので、今回も先生方に配役をお願いしています。出演してくれる生徒以外は知らないので、先生が登場すると笑いの渦が起こりますが、一瞬で静まり返り、劇に見入ってくれる姿は真剣そのものです。

CASE 1

Aさんは試験前の学校帰りにB先輩と会い、疲れが取れて勉強も捗るサプリを誘われる…そこに通りかかったC先輩からも誘われ、二人の先輩から誘われてしまう。さてどうする?
(女子生徒、学年主任先生と中林保護司)

 

CASE 2

友達同士で勉強中。ちょっと休憩に、インターネットで買った勉強が捗るサプリを、友達だから一緒に試そうと誘われる…
ただ断るだけではなく、友達にどうアドバイスできるか?
(女子生徒と数学科先生)

 

CASE 3
幼馴染みの二人は、SNS上で、アイドルグループのファンサイトで不特定多数の人たちと繋がっています。衝撃の結末が待っていました…

大掛かりなシチュエーションです。体育館には66名の生徒と先生方・保護司・外部からの見学者を含めて約90人。全員がアイドルグループ「OJH66」のインターネット上のファンサイトで繋がっています。
 
女子学生が女友達だと思ってやりとりをしていた相手は、女性になりすましていた薬物の売人(男)でした。
言葉巧みに、個人情報を聞き出し、荷物を送ろうとします。
男子学生は、そのやりとりを見て怪しいと気付き、危ないとアドバイスをしますが、楽観的な女子学生は個人情報を送り、その結果、荷物が届いてしまいます…
その頃、売人は薬物犯罪特命課の刑事によって逮捕されます。数日後、女子学生のもとにまで捜査が及び、任意同行されるストーリー。
(男子生徒と久保保護司、堀内保護司、堀口保護司)

 人との繋がりは大切です。ツイッターやインスタグラム、SNSのダイレクトメッセージを使えば、繋がりはどんどん増えるので便利なツールです。しかし、誤った使い方をすると、いろいろな犯罪に巻き込まれるかもしれない、と言うことを理解して欲しかったので、体育館全体を仮想空間としました。

 時間に少々余裕があったので、見ている生徒にいきなりの「あなたならどうしますか?」とマイクを差し出し、そのあとはマイクリレーです。いろいろな意見の中に「今日の劇を見て、迫られたら断りきれないかもしれない」と言う声も聞かれました。しかしそれは、劇を見ながら「自分なら…」と真剣に薬物のことを考えてくれたのだと思います。また先生方からは「その時その時の対応に答えがないので、伝えることの難しさを体感した」と言うお話もお聞きしました。
 
啓発パンフレットやパワーポイントでの講義では「イザその時」のイメージは湧きにくいと思います。いろいろなシチュエーションを体験することで、もしその場所に居たとしたら…「もし自分だったらどうする?」を考え、共有してもらえる50分になったと思います。

文責 川見善孝

写真 村上ますみ・佐伯知彦・伊藤恵子・久保優佳・川見善孝

第24回京都市PTAフェスティバル